トップハンドトルクタイプとウェートシフトタイプ
バッティング理論を語る上で外せないのが
バットの始動様式のタイプ分けです
バットをスイングさせるまでの体の使い方で2つのタイプに分類できます
1つはトップハンドトルクタイプ
もう1つはウェートシフトタイプです
2つのタイプに分類することで
打撃指導の難しさが半減します
なぜなら各選手のタイプにきめ細かに対応できるからです
この2つのタイプは同時に行うことはできません
ということはどの選手もどちらかのタイプに分類することができます
逆にいえば2つのタイプをしっかり理解しておかないと
しっかりきめ細かな打撃指導ができません
ではトップハンドトルクタイプとウェートシフトタイプの違いは何か?
簡単に言うと
“力の発揮の仕方の違い”
“加速様式の違い”
です
トップハンドトルクタイプ
瞬発的に全身の力を発揮してバットを加速させます
いきなり100%の力で爆発させるイメージです
ウェートシフトタイプ
体重移動や体の回転をきっかけにしてバットを加速させます
ヘッドを遅らせてインパクトの瞬間に100%の力になるイメージです
ここでのタイプ分けは
どちらが優れているかとかそういうことではありません
どちらのタイプでも頂点を極めることが可能ですどちらが自分に合っているか?ということです
誤解の無いようにしてください
従来の打撃理論(日本のほとんどの打撃理論)は
ヘッドを遅らせて・・・のウェートシフトタイプになります
ですから大抵の指導者はバリーボンズやアレックスロドリゲス、カブレラのような
トップハンドトルクタイプのバッティングフォームのメカニズムは説明できません
これが日本におけるトップハンドトルクタイプが育ちにくい要因でした
私も小さい時にヘッドを遅らせて・・・と指導されたのを覚えています
トップハンドトルクタイプとウェートシフトタイプの違い詳細はメカニズムの解説サイトへ
トップハンドトルクタイプの特徴
ではトップハンドトルクタイプについて少し掘り下げます
トップハンドトルクタイプの特徴
テークバック、重心の移動、体の捻りなど、バットを加速する目的の
準備動作(反動動作)を利用しない打ち方の事です
準備動作を利用しない結果として、トップハンド側(押し手)の筋肉が主導で働きます
そのため「静から動」つまり、静止状態から一瞬で爆発的なパワーを発揮するため、腕力の強い外国人の打ち方として説明される事が多いのですが決してそうではありません
むしろ、準備動作を必要としないコンパクト性を生かして
アベレージヒッターにこそ適している打ち方であるとも言えます
現代野球において投手の進化(変化球の多様性)は目覚ましいものがあります
カーブやチェンジアップでタイミングを外すような投球術から
スライダーやカットボールなど打者に近いところから変化してバットの芯を外して
打ち取る投球術に変わってきています
トップハンドトルクタイプは静止状態から最大速度に達するのが速いため
“ぎりぎりまでボールを見れます”
ですから打者の手前で変化するボールに対しても反応できるということになります
これは非常に有利なことで、実際日本のプロ野球においても
トップハンドトルクタイプの打者が増えてきました
私も息子にトップハンドトルクタイプの
“静から動”のバッティングを実践させております^^
トップハンドトルクタイプとウェートシフトタイプの著書紹介
トップハンドトルクタイプとウェートシフトタイプの打撃理論は
メカニズム、基本から練習法まで膨大なものになりますので
残念ながら全部紹介することはできません
塚口 洋佑氏の著書にて学ぶことができます
詳細を知りたい方は是非購入してみて下さい
少し難しい内容ですが非常に勉強になりますよ^^